こんにちは。児童発達支援・放課後等デイサービス「アプリTODAY」です。
放課後等デイサービス(以下、『放デイ』)は、障害のあるお子さまが放課後や長期休暇中に通所し、
学習支援、運動療育、SSTなどのプログラムを受けられる福祉サービスです。
「結局いくらかかるの?」「実費はどのくらい?」という疑問にお答えするために、
本記事では 2025年度の制度 をもとに、料金のしくみと実費、助成制度までを図解と具体例でまとめました。
放デイ利用費用へのシミュレーションにもぜひご活用ください。
放課後等デイサービスの料金体系
自己負担は「原則1割」+ 児童の通所は月額上限で頭打ち
放課後等デイサービスの利用者負担は原則1割です。
ただし、世帯の住民税の課税状況に応じて月あたりの負担上限が適用され、上限を超えた分は公費で賄われます。児童の通所に適用される上限は0円/4,600円/37,200円 の3区分(自治体により区分名の表記は異なります)。
※「9,300円」は入所の上限額で、通所(放デイ/児発)には通常適用されません。
| 所得区分 | 住民税所得割額 | 月額上限 | 年収目安 |
|---|---|---|---|
| 生活保護/低所得 | 住民税非課税 | 0円 | 〜約270万円 |
| 一般1 | 住民税所得割 28万円未満 | 4,600円 | 〜約640万円 |
| 一般2 | 上記以外 | 37,200円 | 約640万円超 |
- 世帯合算について
同一世帯で児童が複数サービスを利用する場合は、世帯で1つの上限額に合算(上限額管理)されます。自治体で上限額管理の届出や上限額管理票の発行が必要なことがあります。契約前に窓口へご確認ください。 - 入所サービスの上限額
本文は児童の通所(放デイ/児発)に適用される上限です。入所(施設入所支援/短期入所等)は取扱いが異なり、自治体案内では9,300円の区分が示されます(通所には通常適用されません)。 - 年収目安について
表の年収目安はあくまで参考値で、扶養人数・控除・自治体の算定ルールにより変動します。最終的な区分認定は市区町村の判定に従います。 - 区分名称の違い
自治体により「一般1/一般2」「課税1/課税2」など表記が異なりますが、通所の上限は0円/4,600円/37,200円の3区分で共通です。
- 東京都福祉保健局:障害福祉サービス及び障害児支援の利用者負担https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/shougai/shogai/futan
- 世田谷区:障害児通所支援等(利用者負担)
https://www.city.setagaya.lg.jp/02083/2766.html
モデルケースで負担額をイメージ
| 利用パターン | 1日単価目安 | 月回数 | 合計 | 上限4,600円区分 | 上限37,200円区分 |
|---|---|---|---|---|---|
| 平日週3 | 1,000円 | 12回 | 12,000円 | 4,600円 | 12,000円 |
| 長期休暇週5 | 1,300円 | 20回 | 26,000円 | 4,600円 | 26,000円 |
※単価は基本単位+加算×10円で施設ごとに変動するため、あくまで目安となります。
※非課税区分は常に0円です。
※これは通所サービスの例です。入所の「9,300円」上限は通所には適用されません。
実費と費用軽減策
追加実費の目安
- 教材・工作材料費 :月1,000~3,000円
- 外出交通費・入館料:1回1,000~3,000円
- 給食・おやつ :1食300~600円
- 延長・エリア外送迎:500~1,000円/回(設定がある施設のみ)
送迎費の料金とルール
原則無料ですが、学校〜自宅間の通常ルート外や延長送迎などは有料にしている事業所も。
契約前に事前に確認しておくと安心です。
自治体ごとの助成・減免制度
教材費や交通費を補助する制度は自治体によって名称も金額も異なります。
以下は3つの自治体の例です。
| 自治体 | 助成内容 | 上限額 | 申請先 |
|---|---|---|---|
| 港区 | 教材費補助 | 2,000円/月 | 障害保健福祉課 |
| 世田谷区 | 休日昼食費補助 | 300円/食 | 障害施策推進課 |
| 千葉市 | 送迎超過補助 | 3,000円/月 | 各区保健福祉センター |
※制度は毎年度改定されるため、最新情報は各自治体サイトでご確認ください。
家計負担を抑える3つのテクニック
- きょうだい合算:同一世帯であれば月額上限額を共有できます(上限額管理の届出が必要な自治体あり)。
- 医療費控除:障害児通所の自己負担は原則対象外です。医療行為に伴う費用など例外は税務署で要確認。
- 高額療養費制度:医療費が高額になった際に適用される医療保険の制度です。障害児通所の自己負担とは別枠のため、混同に注意。
料金以外で比較したいポイント
プログラムと専門職配置
運動療育なら理学療法士、学習支援なら教員免許保持者など、放デイスタッフの専門資格の有無を確認しておくと、より質の高いサービスを受けやすくなります。
送迎範囲チェックリスト
- 片道距離と乗車時間(30分以内が目安)
- 坂道や階段、リフト車両の有無
- 学校→施設→自宅ルートのシミュレーション
- 早帰り授業日の迎え対応
開所時間・定休日
平日13:30~17:30が一般的です。
長期休暇や土曜開所があるかも併せてチェックしましょう。
受給者証を取得する流れ(概要)
放デイを公費負担で利用するには、障害児通所支援受給者証が必要です。
有効期間は原則1年で、次の4ステップで取得します。
利用したいサービスやお子さまの状況について相談し、利用計画のたたき台を作ります。
市区町村の窓口に必要書類を提出します。医師の意見書が必要です。
提出書類をもとに審査され、問題なければ支給決定されます。
受給者証が届いたら、事業所と契約してサービス利用をスタートします。
よくある質問
まとめ
放デイ料金は1割負担+世帯上限(0/4,600/37,200円)で計算され、ここに教材費や外出費など施設ごとの実費が加わります。上限区分を把握したうえで、助成制度や世帯合算を活用すると家計負担を大幅に抑えられます。
契約前には実費の内訳とキャンセル規定を必ず確認し、「想定外の追加請求」を防ぎましょう。
見学時に今回のチェックリストを活用すれば、費用面のミスマッチはほとんど回避できます。
参考・出典
- 厚生労働省『障害児通所支援等 利用者負担認定の手引き』(令和7年)
https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001513517.pdf - 世田谷区公式サイト「障害児通所支援等(利用者負担)」
https://www.city.setagaya.lg.jp/02083/2766.html

